【前提補足事項】
このマニュアルは2016年に発足したコンサル企画、「you x yuu affiliate club -継承- Ver.1.2」の本編マニュアルをそのまま公開しているページになります。
この章ではブログ・メルマガを対象とした解説になっていますが、ターゲット選定やマーケティングの本質的な考え方などはどのメディアにおいても全て共通している重要なノウハウです。
Twitterを駆使した集客戦略については別の章で解説していきますが、その後のブログやメルマガ構築においては据え置きで実践して頂けます。
よってまずは今後作り上げていく全てのメディアの基礎・土台として理解し、府に落とし込んでください。
売れるアフィリエイターと売れないアフィリエイターの決定的な違い
本章ではyuu式アフィリエイト戦略の礎となる
「Webマーケティングの本質と力学」
を踏まえながら、
「あなたがこれから構築していくスキーム(仕組み)の全体像」
についてお伝えしていきます。
またこのパートはダイレクトレスポンスマーケティングのみならず、ウェブマーケティングの基礎概念から踏まえて解説していく重要なパートになります。
つまりこれから構築していくアフィリエイトスキーム(仕組み)の「土台」となる
・ウェブマーケティングやDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)の基礎知識
・ウェブマーケティングやDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)の原理原則
を「1」から解説していくという事です。
この基礎を踏まえていなければ「実践効率」も「構築していく仕組みそのもの」も「そこから得られる結果」も格段に落ちますので、必ずおざなりにせずに自分の中に落とし込んでから次のパートに進んでいってください。
予めお伝えしておきますが、これからあなたが構築していく仕組みそのものの全体像は極めてシンプルです。
使っていくメディアはブログとメールマガジンのみ。
厳密に言えばそこにランディングページ(LP)も加わってきますが、基本的なコンテンツ作成はブログとメールマガジンが「主軸」であり、それらを駆使してダイレクトレスポンスマーケティングを仕組み化していく形になります。
これらのメディア(ブログとメルマガ)を使っているアフィリエイターやマーケッターは「星の数ほど」いますので、「使っていくメディア」という観点のみでいえば「王道中の王道的な戦略」だと言えると思います。
ただ、実際のところこれらを「きちんと効果的に駆使できているような方は殆どいない」というのが現状です。
なぜなら、その本質を「理解」して仕組化している人は極めて少ないから。だから殆どのアフィリエイターは結果を出す事ができない(稼げない)わけです。
ブログにせよメールマガジンにせよ、思う存分好きなだけ情報発信を行っていく事ができるこれらのメディアは、突き詰めれば突き詰める程キリがないくらいに奥が深いです。
マーケティングは勿論の事、心理学や宗教学など、学べば学ぶ程、取り入れるエッセンスが無限に出てきます。たぶん、これに「終わり」は無いと思います。
こうして小さな成功を手にして、今このマニュアルを執筆している今現在の僕自身も、一流のマーケッターからすれば、まだまだ「甘ちゃんレベル」です。
アメリカのメジャーリーグからしたらマイナーリーグ、いや、日本のプロ野球、いや日本の少年野球チームのレギュラーくらい?の足元にも及ばないレベルだと思います。
この業界に身を投じた時なんて、まさに何もかもが最低でした。最終学歴は小学校なので頭のスペックは中学生以下。使える機械もせいぜい「ガラケー」くらいなものでメールするのが精いっぱい。だからパソコンなんてUFOのような未知の物体でした。
そんな一般的な人よりも圧倒的にマイナススタートの20歳のクソガキでしたが、参入直後1年半程で悠に1億を稼ぎ出す事ができました。そこで培ったスキルや知識は、僕の血となり肉となり「一生消える事の無い財産」として今も生き続けています。
そして今はそれを人に伝え「再現」させていっています。
今もなおそのスキルや知識は「二流三流以下」のレベルですが、それでも「ネット環境とパソコンひとつさえあれば、どこでも稼ぎ続ける裏切らないスキル」を身に付ける事ができている。
それほど無限の可能性に満ち溢れているのが「インターネット」であり、「ダイレクトレスポンスマーケティング」だというわけです。
そんな可能性に満ち溢れている市場において、多くの人が次々と挫折している中、その挫折者の「数百分の一以下のスペックの僕」なんかが結果を継続して掴み取り続けている理由。
それは他の人よりもちょっとだけ僕の方が「本質」を理解しているから。そして「その他競合(他のアフィリエイターやマーケッター)の殆どがその本質を理解していないから」。・・ただそれだけの話だったりします。
つまりその他競合のレベルが極めて低い分、競合を出し抜き結果を出すまでのハードルも低かったので、こんな僕でも結果を出す事ができたという事です。
これは市場自体が成長している今現在にも言える事で、アフィリエイト市場にいるいわゆる「競合相手」のレベルはまだまだ低い状況にあります。
以前よりは全体的な平均レベルも少しは上がりましたが、それでもまだまだ。どんな初心者でも一気にゴボウ抜きできるような状況にあります。それだけ競合相手が弱く「稼ぎやすい状況」にあるって事です。
たとえば「ブログ」ひとつにおいてもネット上を見渡せば「似たような作り(構成)のブログ」が沢山あります。
ブログのデザインや構成、コンテンツの配置位置、ブログの記事の流れ、メルマガ登録フォームの位置やランディングページへの誘導の流れなど、表面的な部分でパッと見た感じでは殆ど見分けのつかないようなブログが沢山あるわけです。
ただ、パッと見た感じでは同じようなブログでも、「バンバン反応を取っている(売れる)ブログ」と「全く反応が取れない(売れない)ブログ」にハッキリと分かれます。
そして星の数ほどあるブログの殆どが後者の「全く反応が取れない(売れない)ブログ」だというのが実際のところです。
その「バンバン反応を取っている(売れる)ブログ」と「全く反応が取れない(売れない)ブログ」の決定的な違いは、この本質的な部分を理解して運営や構築をしているか、そうじゃないかという事です。
いくら見よう見まねで売れているブログを真似しても、「なぜそれを行うのか」「なぜそれが重要なのか」という「なぜ」を突き詰めて理解していなければ、「出来上がるモノ」も「そこから得られる結果」も全く変わってきます。
だからアフィリエイトに取り組む殆どの人が稼げずに挫折していくわけです。これはブログに限らずメールマガジンや他のメディアにも共通していえる事です。
あたり前といえば当たり前の話で、情報発信やダイレクトレスポンスマーケティングは、表面的な部分をカンニングしてどうにかなるようなものではないからです。
そもそも何のビジネスで稼ぐにせよ、何のメディアを使うにせよ、見込み客に購入などのアクション(反応)を起こしてもらわなければなりません。そこではじめて数字(報酬や結果)が上がるわけです。
そして当然ですが、その見込み客は「人間」です。
その見込み客が、何に悩み、何を求め、どんな情報に興味を示し、どんな言葉に共感し、どうすれば行動するのか。
その見込み客から「反応」を取っていく為には、どんな情報をどんな形でどのように伝え、どう見せていけば効果的なのか。それらはその見込み客の属性や、商品そのものによって全く変わってきます。
勿論、そこまで深く掘り下げて研究した上で、そっくりそのまま真似ていくなら話は別かもしれませんが、多くの人は売り上げが上がっている(稼いでいる)ブログやメールマガジンの表面的な部分だけを参考にして、
「あの人みたいなブログを作れば売れるはず」
「あの人みたいなメルマガを配信すれば売れるはず」
という安易な考えで「見よう見まね」で真似しようとするわけです。
・・でも、それじゃあ目に見える上っ面だけ似せる事はできても、その背景にある戦略や戦術は見えていません。だから「実際は真似できていない」し「稼げない」というわけです。
「売れるブログの運営者」は、いかに見込み客を集客するか、その見込み客からいかにより多くの反応を惹き出すかを考えて、ひとつひとつのコンテンツ作成を「意図的」に行い仕組み化しています。
ブログの構成ひとつにせよ、記事の言い回し方ひとつにせよ、リストの集め方ひとつにせよ、メルマガ配信のタイミングにせよ・・挙げだせばキリがありませんが、なんにせよその運営者は「意図があってその仕組みを作っている」わけで、だからこそ効果的に集客し、反応を取り、「結果」が出ているわけです。
勿論、中には「たまたま当たった」というラッキーなケースもあるかもしれません。ただラッキーだとしても結果が出るには結果が出る要因があるわけで「見込み客が反応するポイント」を突いているというわけです。ただその場合は「なぜ反応が取れているのか」がわかっていない為、それを継続的なものにしていく事はできません。
そして「たまたま当たっている」にせよ、「意図的に仕組み化している」にせよ、それらの上っ面の「見た目」や「仕組み」だけをいくら似せていったとしても同じように「反応」を取っていく事はできません。
その「見込み客が反応するポイント」を踏まえて「どうして反応が取れているのか」を理解していなければ同じ結果は出せないわけです。
いくら高度なプログラミングスキルを持っていても、いくら卓越な文章が書けても、反応が取れなければただのゴミです。ビジネスは数字が全てです。
見込み客も人間ですから、「気になる」と思わなければクリックもしないし、「欲しい」と思わなければ商品を買いません。
そんなひとつひとつの反応が数字、すなわち「結果」に繋がっていくわけで、そこを理解せずにいくらインフラを整えても、いくら洗練されたデザインのブログを作っても「何の反応も取れない自己満足の無意味なブログ」になってしまうわけです。
そうならない為にまずは、これから構築していく仕組みの全体的な構造を踏まえながら、それを「売れる仕組み」にしていく為の戦略や戦術的な基礎をお伝えしていきます。
具体的な工程やテクニックは次章以降で詳しく噛み砕いて解説していきますが、まずは
・どんなアフィリエイト戦略をどんな形でどのようにして構築していくのか
という全体像を踏まえながら、
・「なぜ」その仕組みを作り、「なぜ」それが重要なのか
という事を、しっかりと頭に入れておいてください。
これから構築していくものの全体像や、向かっていく方向が見えていないと途中でブレたり間違えた方向に進んでしまいます。
基礎や土台を固めなければ家は建てられません。仮にごまかしごまかし建てる事ができたとしても、すぐにボロが出てきます。地震が来たら一発でハイ終了です。
これはダイレクトレスポンスマーケティングにおいても、アフィリエイトにおいても全く同じです。土台が固まっていなければ「稼ぐスキーム」を構築できないし、小手先のテクニックで構築できたとしてもすぐに効力は失われます。
よってまずはこの土台となる基礎を落とし込み、がっちりと自分の中で「これからこれをこういう目的で作っていくんだ」という自覚意識をフラットな状態から固めてください。
DRMの原理原則とあなたが構築していくスキーム(仕組み)の全体像
先の通り、今回あなたが構築していくスキーム(仕組み)の全体的な「枠組み」は至ってシンプルです。
まず情報発信メディアとして活用していくのは、
・ブログ
・メールマガジン(ステップメール)
この2つのみ。
加えてその他に見込み客をリストとして集めるランディングページ(LP)も制作していく事を推奨しますが、初めの頃はこのリスト取りの工程を「ブログ内」で行ってもOKです。
ランディングページを制作するにせよ、幾つも幾つも日々作り続ける(量産していく)ようなものではありません。
よって主な「コンテンツ作成」はブログとメールマガジンの2つのみであり、この2つを使ってダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)を仕組み化して、アフィリエイトを行っていく形になります。
ただこのマニュアルを読んでいる方の中には、
「そもそもダイレクトレスポンスマーケティングって何ぞや?」
という方もいるかと思いますので、まずはその点から解説していきますね。
過去の事例から見るダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)の原理原則
ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)は一言でいうと「見込み客との直接的な関係性を構築して収益を生んでいく仕組み」です。
よくDRMは「信頼構築ビジネス」とも呼ばれていますがまさにその通りで、DRMは見込み客との信頼関係を直接築いていく事で、費用対効果の高いマーケティングを意図的に図っていく事が可能になります。
一般的なマスマーケティングはターゲットを特定せずに消費者全体に対してマーケティングを図っていきますが、ダイレクトレスポンスマーケティングは予め絞り込んだ「特定のターゲットのみ」を集客し、そのターゲットと直接信頼構築を培っていく形になります。
つまりピンポイントでマーケティングを図っていく事になる為、広告費などを最小限に留めながら、高い成約率を叩き出していく事が可能になります。よって費用対効果が「比較にならない」くらい高くなるという事です。
そんなダイレクトレスポンスマーケティングの原則としては、
・ターゲット(見込み客となりうる人)にレスポンス(反応)させて集める
・それを見込み客にして「見込み客との関係性や信頼関係」を築く(いわゆる教育)
・その見込み客に商品やサービスを販売して「顧客にしていく」
というような流れで、上記「3つのポイント」を継続的に意図して仕組み化していく形になります。
まずダイレクトレスポンスマーケティングが一般的なマーケティングと第一に異なるのが、「見込み客にレスポンスを求める」という点です。分かり易い例を挙げながら解説していきましょう。まずは下記の動画を見てください。
(注:第三者がユーチューブにアップしている動画になるので削除されている可能性がありますが、下記で書き起こしも行っています)
これは5年以上前のアメリカンホームダイレクトのCM広告ですが、ダイレクトレスポンスマーケティングを活用した「分かり易い広告事例」のひとつだと言えます。
このCMを目にした事のある方も多いと思いますが、改めて注意深く見直してみるとこのCMの中には、知れば知るほど効果的な心理テクニックやマーケティングテクニックが沢山散りばめられている事がわかります。
僅か「1分」という短い時間の中に反応を得る為のエッセンスが凝縮されているわけです。
そのあたりの具体的なテクニックや心理効果などについてはまた別の章で詳しく解説していきますが、見ての通りまずこのCMで宣伝している商品は「50歳~80歳の年齢層の方でも入れる保険」であり、文字通り「その年齢層(50歳~80歳)で保険に入りにくい方」をターゲットにしている事がわかります。
CMの内容音声を文字で書き起こしてみると、下記のような感じです。
人生まだまだこれからだ。私も入っているこの保険。50歳から80歳まで入れるというのが嬉しいですね。お医者さんの審査もいりませんでした。それに申込みも郵便で送るだけ。いやあ、簡単でした。肝心の保証内容は、お葬式の費用を保障。怪我の治療費も最高100万円なんです。さらに賠償責任保障はご家族全員に最高5000万円。これだけ保障が付いて保険料は年齢にかかわらず月々わずか2800円。2800円なんですよ。しかも掛け捨てじゃない。嬉しいですね。(アメリカンホームダイレクトのこれからだ。見やすい資料をお送りします。フリーダイヤル508046。)ごじゅう、はちじゅう、よろこんで。さあ、今すぐお電話ください。
(補足)青:地井武男さんの発言を文字起こしたもの。赤:ナレーション音声を書き起こしたもの。
上記の書き起こしからもわかる通りこのCMは、
「視聴者(ターゲット)に対して無料資料請求を促す」
事を目的に作られているという事がわかります。
このように視聴者や広告の読み手にレスポンス(反応や行動)を促していく事を目的に作られている広告は「レスポンス広告」と呼ばれています。
商品やサービス、ブランドイメージなどを「印象付ける事」が目的となる一般的な「イメージ広告」とは違い、レスポンス広告はその広告を見た(聞いた)ターゲットからのレスポンス(反応)を引き出す事を目的に作られているわけです。
そしてこのアメリカンホームダイレクトのレスポンス広告(CM)では、その促したいレスポンスが「資料請求」であり、1分という短い時間の中で可能な限りベネフィット(価値)を全面に打ち出して、視聴者からのレスポンス率をより上げるよう工夫されています。
そして、思わず資料請求したくなってしまうよう心理効果を踏まえて作られたこのCMを見た視聴者(ターゲット)は、とりあえず資料請求を行うわけです。資料請求は無料ですからね。
勿論この資料請求を行った時点で、視聴者(ターゲット)の情報(氏名、送り先住所、電話番号など)が広告主(この場合はアメリカンホームダイレクト)へ渡ります。いわゆるこれが「見込み客リスト」です。
そのターゲット(視聴者)は資料請求するくらいですから、その商品やサービスに対して興味がある質の高い「見込み客」であり、この時点で広告主には質の高い見込み客リストがどんどん集まっていく形になります。
「見込み客リスト」を手に入れた広告主は、送付する資料の中で商品やサービスのベネフィット、あるいは自社のブランドイメージをさらに上げていく事で、自社の信頼性を上げたり商品そのものへの購買意欲を高めていく事が可能になります。これがいわゆる「教育」と呼ばれているものですね。
元々興味のある見込み客に対してさらに教育を行っていく事ができるわけですから、成約(今回で言えば契約)を取るまでのハードルは極めて低くなります。つまり高い確率(成約率)で「顧客化」していく事ができるわけです。
また広告主は「契約を取って終わり」ではなく、顧客リストがあれば継続的にアプローチを掛けていく事が可能になりますので、別のオファーや新商品などの販売やアップセルにも繋げていく事ができます。
勿論、これは最初に資料請求を行った「見込み客」に対しても同じで、Aという商品が売れなくてもBという商品の教育、販売へと繋げていく事が可能になります。
既に「見込み客リスト」は抱えているわけですから、その後また別の切り口から新たにアプローチを掛けていく事ができるわけです。
それこそこのアメリカンホームダイレクトのような保険商品の場合は、基本的に営業担当が付きます。その営業担当とやり取りをしていれば、より直接的な信頼関係を築きやすい、つまり教育し易い状況が生まれるわけです。
イメージ広告の場合は、あくまでも印象付ける事のみを目的とした広告になるので、その広告を目にした見込み客と直接的な関係性を持つ事はできません。言うなれば「その場限りの広告」という事です。
一方レスポンス広告はそこから反応を引きだす事で、見込み客の情報(リスト)を獲得し、見込み客との直接的な関係性を築く為のキッカケを作っていく事ができるので、「次」に繋げていく事ができるわけです。これがダイレクトレスポンスマーケティングの最大の強みですね。
また見込み客のリストがあれば、
・どんなオファーにどれだけの反応があったか
・どの見込み客からどれだけの反応があったか
などをその案件ごとに詳しく計測していく事が可能になります。そしてそれらの統計を見ながら調整して改善していく事もできるわけです。
ピンポイントでの統計調査をしながら、改善に繋げ、より反応率を上げていく事ができる。
これは従来のマスマーケティングでは難しかった事ですが、ダイレクトレスポンスマーケティングでは見込み客からのレスポンスが数字として表れるので容易に可能になるわけです。
この「見込み客リスト」の重要性はあらゆるところで説かれていますよね。
たとえば「江戸時代の商人は商品や商売道具よりも、店よりも現金よりも、帳簿(顧客名簿)を大事にしていた」というのは有名な話で「火事と喧嘩は江戸の華」と言われるくらい火事が多かった江戸時代の商人は、火事が起きた際、真っ先に帳簿(顧客名簿)を井戸に投げ込んでいたそうです。
当時の帳簿は火事が起きる事を想定して水に浸かっても文字がにじまない特殊な紙で作られていた為、実際に火事が起きてそれを井戸に放り投げても、後から回収すればその帳簿を使って商売を再開する事ができたと言われています。だからこそ商人はまず真っ先にその帳簿を井戸に投げ込んでいたわけです。
つまり商人は「商売繁盛」において、
・売り物の商品や建物(店)よりも今後の収入を生み出す「帳簿」が大事だという事
・新規客に商品を売るよりも帳簿の顧客に商品を売る方が容易だという事
・よって帳簿さえあれば商売を立て直せるという事
を予め知っていたという事です。
そしてその「帳簿」にあたるのが、現代で言う「見込み客リスト」や「顧客リスト」なんですね。
現代のネット社会に置き換えて考えてみてください。たとえば無料ブログやソーシャルメディア(ツイッターやフェイスブック、ユーチューブなど)を活用してビジネスを展開し月100万円の収益を毎月生み出していたとします。
でもそれらはあくまでも、そのプラットフォームの一部のメディアを間借りして利用している形なので、そのプラットフォームの仕様が変われば影響を受けるし、規約が変更されればこれまで通りビジネスが出来なくなる可能性だってあります。
仮にそのメディアで毎月安定した収入が上がっていたとしても、その収入を生み出している「メディアそのもの」が消えてしまえば収入は「0」になってしまいます。その大元が白と言えば白、黒と言えば黒というわけで、実際にそういう最悪のケースが起きてしまう可能性は0ではありません。
過去に急遽商用利用を禁止にしたアメーバブログなんかはその代表例として挙げられます。僕も当時は毎月アフィリエイト報酬が平均200万程上がっていたブログが幾つか消されてしまったので大きな打撃を受けました。
これまで日々汗水を垂らして育て上げてきた、月数百万の利益を上げる集客力と影響力の高いパワーブログが有無を言わさず続々と消されていったのです。「空いた口が塞がらない」とはまさにこの事です。
このように特定のプラットフォーム(上記の例で言えばアメブロ)に依存してしまっている状況の場合、いくら稼いでいても、そのプラットフォームの都合次第でいきなり収入が0になる可能性だってあるわけです。ツイッターのアカウント凍結やユーチューブ動画の違反判定にも同じ事が言えますね。
ただそこで「リスト」を集めておけば、その後スムーズにビジネスを再開していく事ができます。
当時僕の消されてしまったアメブロでは、ブログ上で集客、情報発信しながらも、見込み客のリストをしっかりと集めていました。よってメルマガによって読者への情報発信をすぐに再開できましたし、またその後新たにブログを立ち上げた際も見込み客リストに対して新たなブログへ誘導する事ができたので、早い段階で持ち直す事ができました。
まさに江戸時代の商人が火事の際に、店や商品よりも大事にしていた帳簿があれば商売を再開できたように、ブログという店が突如なくなっても「消える事のない見込み客のリスト」があればすぐにビジネスを再開する事ができるわけです。
要するに昔から現代にいたるまで、時代を問わず「商売人が商売を繁盛させる」には顧客リストや見込み客リストが普遍的に「重要な情報」だという事。
実際に、先のアメリカンホームダイレクトのテレビCM1つの事例からも「見込み客リストにはどれだけ効果と価値のあるものなのか」はお分かり頂けると思います。
そして先のテレビCMはその「見込み客リストを集める(集客)キッカケ」を作る為のレスポンス広告だという事ですね。
そうして「視聴者」を「見込み客」として集客した上で、その見込み客を教育し、契約を取って「顧客」にしていく。まさにDRMの事例としては分かり易いものだと思います。
この広告事例を先程のDRMの原則にあてはめると下記のような感じになります。
?・ターゲット(見込み客となりうる人)にレスポンス(反応)させて集める
→テレビCMを介してレスポンス広告を出稿しターゲットにレスポンスを促す
→ターゲットがレスポンスする事でターゲットの情報(見込み客のリスト)が手に入る・それを見込み客にして「見込み客との関係性や信頼関係」を築く(いわゆる教育)
→資料や電話などを介して見込み客を「教育」していく
→自社への信頼度や商品への購買意欲を高めていく事ができる・その見込み客に商品やサービスを販売して「顧客にしていく」
→教育した見込み客へ自社の商品やサービスを販売する
→教育によって自社への信頼度や商品への購買意欲を高まっている為成約率が高い
→見込み客リストがあれば新たなオファーへの教育、販売も可能になる
もう少し事例を踏まえてみしょう。例えば下記の再春館製薬株式会社のドモホルンリンクルのCM。
(注:第三者がユーチューブにアップしている動画になるので削除されている可能性がありますが、下記で書き起こしも行っています)
「申し訳ありませんが、初めてのお客様にはドモホルンリンクルをお売りできません。」のフレーズでおなじみのドモホルンリンクル(再春館製薬)のCMですが、CM内のナレーションを書き起こしたものが下記になります。
申し訳ありませんが、初めてのお客様にはドモホルンリンクルをお売りできません。初めての方にはお試しセットと説明書きをお贈りしています。それは商品の中身や私たちの考え方をご納得された上でお求め頂きたいからです。30代からの年齢化粧品。無料お試しセットのお申込みは0120-444-444。(全てナレーション音声)
これは「30代以上の女性」をターゲットにしているレスポンス広告ですが、このレスポンス広告の目的は言うまでもなく「ターゲットに対して無料お試しセットの注文を促す事」になります。
僅か30秒のCM内ではその年齢に特化した化粧品である事などの商品のベネフィットや、その化粧品に対しての絶対的な自信がある事を伝え、そしてひとつひとつの商品を丁寧に製造している光景を映し出し、最後にデカデカと分かり易く電話番号を表示する事で「無料お試しセット」を注文するように促しているわけです。
このCMにもレスポンス率を上げる為に多くの心理戦略が意図して組み込まれているわけですが、そんなCMを見て無料の試供品を注文する30代以上の女性ターゲットは、広告主(ここでいう再春館製薬)の見込み客リストになるわけです。
そうして視聴者を見込み客リストとして集めた後の流れは先の事例と同様。つまり集めた見込み客に対して教育して購買意欲を高め販売へと繋げていくわけです。
実際に上記は1999年に放映されたCMですが、今現在も同じニュアンスのCMを打ち出している事からみてもこのレスポンス広告(CM)そのものや、このダイレクトレスポンスマーケティング戦略が時代を問わず効果的であるという事が伺えます。
またネスレジャパンが提供している「ネスカフェアンバサダー」はDRMにおける「集客」と「顧客獲得」という面で分かり易い成功事例のひとつですね。
「ネスレ」はスイスに本社を置く世界最大の食品・飲料会社で、あのペプシコーラのペプシコや、コカ・コーラを差し置いて、食品や飲料部門で堂々の「世界第一位の企業」です。
そんなネスレも古くからDRMをいち早く取り入れていた企業ですが、そのDRM技術を用いてここ最近競合が激化している「コーヒー(カフェ)業界」に殴り込みをかけています。
あなたが日本に在住しているなら、街に出てみるとスターバックスコーヒーをはじめ、ドトールコーヒー、タリーズコーヒー、マクドナルドやセブンカフェなどの、カフェチェーンではないファストフード業界やコンビニ業界にまでテイクアウトのコーヒーがありふれている事がわかると思います。
つまりコーヒー(カフェ)業界には、それだけ高い需要と供給があるわけですが、供給面における競争は激化し飽和状態にある中で、ネスカフェはそれらの競合を出し抜き大きなシェアを叩き出しています。
それが先に紹介したネスカフェアンバサダーであり、その根幹にあるのがダイレクトレスポンスマーケティングなわけです。
このネスカフェアンバサダーは、ダイレクトレスポンスマーケティングと、独自のアンバサダープログラムを用いて斬新な制度を仕組み化し、成功しています。
そんなこのネスカフェアンバサダーのターゲットは「大、中、小規模の企業(オフィス)」であり、そのキッカケとなる先のレスポンス広告(CM)は、
・ネスカフェアンバサダーのホームページにアクセスしてもらう事
を目的にしている構成になっています。そのレスポンス広告(CM)の書き起こしたものが下記です。
女性A:え?それなに~?
女性B:あ、これね~、ボトルコーヒーをセットするだけで冷た~いアイスコーヒーが・・飲めるんだよ~♪
ナレーション:今、ネスカフェアンバサダーになると、アイスコーヒーサーバーが無料で使えます。(BGMとコーヒーを入れているシーン)
女性C:おいしい!
女性D:いい香り~!
男性A:あ、これCMでシェフがお店で出してるやつだ!
女性B:しかも一杯30円!
女性D:もう外に行かなくていいね(笑)
ナレーション:あなたもなりませんか?
女性B:ネスカフェアンバサダー♪(「アンバサダーで検索」の表示)
上記の書き起こしからもわかる通り、このレスポンス広告では30秒という時間の中で
・コーヒーマシンが「無料」で使える(初期費用、サポート料金を無料で導入できる)
・ボトルを入れるだけで冷たいアイスコーヒーが飲める(冷蔵する必要がない)
・シェフがお店で出しているような本格的なコーヒーが飲める(味がおいしい)
・しかも一杯30円程度で飲める
というベネフィットを伝えながら「ホームページへのアクセス」というレスポンスを求めているわけです。
また今の時期(2016年7月)は上記のアイスコーヒーサーバーのCMがメインになっていますが、基本的にはコーヒーカートリッジをセットする事で本格的な淹れたてコーヒーを飲む事ができるバリスタ(コーヒーマシン)を宣伝するレスポンス広告が放映されている事が多いです。
いずれにせよそのレスポンス広告を見てホームページにアクセスしてきた視聴者は、既にCMを見てネスカフェアンバサダーに興味を持っている見込み客になります。
そしてそのホームページには、CMにあった商品のより詳しいベネフィットだけではなく、CMでは紹介されていなかった別の商品オファーについても詳しく記載されています。
既に興味のある状態でより詳しくベネフィットを伝えられるわけですから(教育)その見込み客からの反応率は言うまでもなく高くなります。
現にアンバサダー制度の開始僅か2年で既に14万人のアンバサダーを獲得し、ネスカフェは2020年までに50万人を目指しているとの事なのでその効果は見て取れます。
ネスカフェとしては、このコーヒーマシン(サーバーやバリスタ)本体ではなく、定期購入のコーヒーカートリッジで利益を上げていく事を目的としていますので、とにかく会員(アンバサダー)を集められればそれで良いわけです。
機械本体を格安で販売してインクで利益を上げるプリンターや、シェーバー本体ではなく替え刃で利益を上げるカミソリなどと同じで、とにかく最初のキッカケさえ作る事ができれば繰り返し使ってもらえる(継続的な利益を生みだせる)環境が作れるわけです。
そして獲得したアンバサダーは「顧客」になるわけですが、このアンバサダープログラムはさらにそこから、
・コーヒーカートリッジの購入の度にポイントが貯まる
→次回購入時にポイント割安で購入できる・アンバサダーの紹介制度
→アンバサダーを紹介する事で豪華賞品が受け取れる(https://nestle.jp/amb/mgm/)・アンバサダー自体も利益を生みだせるような仕組み
→提供される貯金箱の活用によってアンバサダーが利益を出す事も可能
などの、「顧客(アンバサダー)を離脱させず継続的な顧客にしていく仕組み」を確立しています。アンバサダーが離脱しなければ、コーヒーカートリッジは売れ続けます。
このいわば「各オフィスにネスカフェの“簡易自動販売機”を設置する」というプラットフォーム戦略が功を奏してネスレ日本の業績はインスタントコーヒー市場に吹き荒れる逆風をもろともせず驚異のシェアを叩き出しているわけです。
そしてこの驚異のシェアを叩き出す一連の顧客獲得までのキッカケを作っているのが先に紹介したレスポンス広告(CM)であり、そこからダイレクトレスポンスマーケティングを駆使していく事で独自のアンバサダープログラムの発展に繋がっているという事です。
・・と、事例を紹介しだすとキリが無いのでこの辺にしておきますが、おおよそダイレクトレスポンスマーケティングの原理原則はご理解頂けたのではないかと思います。
先の3つの事例からみてもわかる通り、ダイレクトレスポンスマーケティングには、
・質の高い見込み客をピンポイントで集めていく事ができる
・よって必然的に商品の成約率が高くなる
・見込み客をリストとして獲得しているのでダイレクトに教育(信頼関係を構築)できる
・見込み客をリストとして獲得しているので継続的な販売スキームを構築できる
・反応率を全て数字として計測できるので改善していく事ができる
・つまり少額投資で高い成約を獲得していく事ができる(費用対効果が高い)
という数多くのメリットがあります。
そのDRMの原理原則を踏まえた上で、これらをアフィリエイトに応用していくなら。これらを踏まえてあなたが構築していくアフィリエイトスキーム(仕組み)は・・?ここからはそれらの全体像を解説していきます。
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